開成卒業生が語る中学受験

目からうろこ。開成卒業生かめだんだから知っている。中学受験の注意点。

計算ミスを防ぐ倍数の性質

今回は倍数の性質とその利用法について考えてみます。
 
以前の記事でも少しご紹介した内容です。
算数の授業(塾)で以下のような【倍数の性質】を習うのはなぜでしょう。
①2の倍数:下1桁が2の倍数
②3の倍数:各位の数の和が3の倍数
③4の倍数:下2桁が4の倍数
④5の倍数:下1桁が0か5
⑤6の倍数:①かつ②
⑥8の倍数:下3桁が8の倍数
⑦9の倍数:各位の数の和が9の倍数
⑧11の倍数:交互の位の和の違いが0もしくは11の倍数
という具合です。
 
 
 
本格的な証明は中学校に入って文字を使った証明を習ってからですね。
このうち、①③⑥、②⑦にはそれぞれ共通点があります。
全体を覚えるのは比較的簡単です。
 
重要なのはこれらの性質は目的ではなく手段だということです。
このことを分かっていない講師は実に多く残念です。
これらは計算ミスを激減させるのに役立つのに。
具体例をお示します。
 

 

 
1016×27=? を求める際(正解は27432)に、繰り上がりなどを間違えて27422としてしまったとしましょう。
もう一度、検算するまでもなく間違いであることが分かります。
どうしてでしょう?
1016は③より4の倍数です。下2桁が4の倍数ですね。
27は⑦より9の倍数です。2+7は9、9の倍数ですね。
すると、答えは4の倍数でもあり、9の倍数でもあるはず。
ところが、計算結果は27422ですから、
・下2桁:22→4の倍数でない
・各位の和:2+7+4+2+2=17→9の倍数でない
というわけで、27422は絶対に間違ってることが分かります。
 
これらの確認は初めのうちは、意識して計算を行うことが大切です。
そのうち、無意識にできるようになります。
正解が分かるわけではありませんが、不正解を確実に炙り出せます。
経験上、3の倍数と4の倍数が一番効力があります。
単なる目的ではなく、計算ミスを防ぐ手段としてぜひご利用ください。
 
毎日少なくとも一回、何か小さなことを断念しなければ、
毎日は下手に使われ、翌日も駄目になるおそれがある。
- ニーチェ
 
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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