開成卒業生が語る中学受験

目からうろこ。開成卒業生かめだんだから知っている。中学受験の注意点。

「割合と比」の攻略

「割合と比」を苦手にするお子さんが実に多くいらっしゃいます。
 
割合と比の重要性
中学受験に成功するためには割合と比の攻略は不可欠です。
割合と比の攻略さえできれば算数の8割方は抑えたことになります。
感覚的にですが、算数の偏差値アップには
計算力:割合と比:その他=3:5:2ぐらいの強化が必要ではないでしょうか。
「割合と比」、もっと言えば「単位量あたり」と「その比」が重要です。
 
例えば、
速さ :単位時間あたりに進む距離(とその比)
食塩水:単位量あたりに含まれる食塩水の量(とその比)
仕事算:単位量あたりにこなす仕事の量(とその比)
… いくらでも出てきます。
 
図形については、相似がこれに当てはまります。
単位量あたりにおける長さ、面積、体積(とその比)などです。
したがって、「単位量あたり」という概念を持つこと。
これが算数の得点力や偏差値アップにつながります。
人気校や倍率の高い中学に限らず、「割合と比」を使わずに合格ラインに達するのはほぼ不可能です。
 
さて、割合に関して話をややこしくしているかというと実はテキスト。
割合単元になると必ず出てくる「割られる数」「割る数」のフレーズ。
どちらがどちらだか分からないから理解を深めづらい。
「地球は自転している」ぐらい実感の沸かない抽象的なフレーズです。
 
単位に着目
「割合と比」に強くなる近道。
それは「単位に着目」することです。
 
①単位が同じ場合
例えば食塩水の問題。食塩も食塩水も単位は同じグラムです。
ややこしいことは抜きにして「小÷大」で%や歩合が求まります。
120%とか13割5分8厘を求めるような問題はまずありません。
 
②単位が違う場合
例えば速さの問題です。
距離、速さ、時間と異なる単位が出てきます。
速さはm/分などで表記されますが、これは分子/分母を表しています。
ですから速さm/分を求めるには距離(m)÷時間(分)となります。
あとは単位を適切な形に直せば大丈夫です。
 
実は、単位を観察してみると分かるのですが、
「割合と比」の問題で異なる単位を扱うのは速さの問題だけ。
速さを求めるには、
「秒、分、時間、日」と「距離、個数」。
この2種類さえ区別がつけば十分なのです。
そして、この2種の区別さえつけば、速さについての問題、
「き・は・じの3原則」
「旅人算」
「時計算」
「仕事算」… へと応用範囲が広がっていきます。
 
これらは普段の声掛けで意識付けをすることができます。
例えば、日々の計算問題、10分で10問解けたとしましょう。
このときの回答速度は10問/10分 = 1問/分です。簡単です。
しかし、秒速にすると途端に正答率が下がります。
 答えは、10問/600秒 = 1/60問/秒です。単位を考えればすぐに分かります。
 
一方で、単位が分かっても分数計算に苦手意識のあるお子さんは
600/10=60秒/問 というような計算をしてしまいます。
これは、速さではなく1問あたりにかかる時間です。
 
どうしてこういうことが起きるか。
分数計算を避けたがるからです。
割合や速さの問題では計算力、特に分数計算を並行して鍛えてことが重要です。
こういうことを
時計について、
仕事(お手伝い)について…
投げかけをすることで意識づけができるはずです。
 
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
お子さんについての具体的なご質問等、右記のお問合せで受け付けております。
ぜひ、遠慮なくお問合せください。
↓ 以下にたくさんの役立つブログがあります。私も参考にさせていただいています。 
 
ブログランキング・にほんブログ村へ  にほんブログ村 受験ブログへ  にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ