開成卒業生が語る中学受験

目からうろこ。開成卒業生かめだんだから知っている。中学受験の注意点。

57.中学受験と家計管理、塾に関わる費用、まとめ5項目

お金についての悩み

「お金がないから中学受験は見送ろうと思う」

「お金がかかりそうだから中学受験をさせるか迷いがある」
よく聞く声です。
事実、中学受験をするにはお金はかかります。
・月謝
・年間維持費(何だかよく分からないけど取られる)
・教材費
・各期講習受講料
・特別講座受講料(特に受験生、合宿や正月特訓など)
これらの費用を下げること、削ることは現実的には難しいですね。
特に、月謝と維持費についてはどうしようもありません。
とは言え、何とか経済事情を理由に中学受験をあきらめることは避けられないでしょうか。
私は経済的な問題を扱う際に、少し人より詳しい部分があって、親御さん(既に通っている方、迷っている方、両方)から結構な数のご相談を受けています。
私の経済的な分野のレベルは相談を受けたり、テレビに出てちょっとしたことならコメントができるものだとご認識ください。
今までにいくつかのご相談や事例は解決できましたので、これからお伝えすることにはそれなりに意義はあるのかなと感じています。
また、中学受験云々を抜きにして、個々のご家庭にも通じる部分があるかもしれません。 
 

 

 

平均受講料を求める

さて、では中学受験に関するお金の問題どのように考えるか。
まずは、通塾期間にかかる総額を算出します。
そして、通塾月で割ってください。要するに月々の平均受講料を求めるわけです。
この時、入塾学年の平均だけを求めるだけではだめです。
新4年生から入塾したとして、通塾費用を具体的に考えてみると、
4年生:月謝×12 + 年間維持費 + 教材費 + 講習受講料(春・夏・冬)
5年生:同上
6年生:同上 + 特別講座受講料(上記合計額)÷ 36ヶ月(3年分)
というような調子です。
なぜ、36ヶ月でならすかというと、受講料は学年が上がるにつれて上がっていくからです。
4年生ではなんとかなっても、5、6年生になると中学受験に足を踏み入れていますから、経済的に少々苦しくなっても通塾をやめることが難しくなります。心情的な問題もあるでしょう。
このようにして、後々、問題が起こらないように平均値を求めておくのです。
月々の平均受講料を求める際は、アバウトな計算は絶対ダメです。
例えば講習受講料や、特別講座受講料が分からなければ、「去年の受講料を教えてください。」と言えば塾で教えてもらえるはずです。その金額を参考にしてください。
(ちなみに、今年度から月謝等が上がっている塾は消費税増税を見込んでいるのでは、と思われます。
上がっていない塾は来年度から上がることを想定しておいた方がいいかもしれません。)
さて、平均受講料を求めたら家計から通塾費用として捻出できる金額とを比較します。
足りていればそれで良し。
もし不足があるようなら以下にお示しする事項を検討してみてください。
 

 

 

固定費の見直し

大きく分けて2点あります。
1点目は固定費の見直しです。
固定費には、
①保険料
②家・車等のローン
③携帯(スマホ)料金
④固定電話基本料
⑤新聞購読代
⑥光熱水費などがあります。
要するに毎月、同じように支払わなければいけない費用ですね。
これらを1,000円単位、あるいは100円単位で抑える気持ちで取り組んでみましょう。
うまくいけば2~3万円が浮くはずです。
ただし、絶対に手間を惜しんではいけません。1つの手間が長期間の節約を生むからです。以下、1つずつ見てみます。
 
①保険料
いつからその保険に入っているでしょう?
保険は家族構成、年収、年齢、職業、住居の変化によって随時見直しをするものです。
多くのご家庭では保険がダブっていたり、新しい保険を知らなかったりで、必要以上の支出をしている傾向にあります。
私は、独身時、結婚時、子どもの誕生(2回)、転職、引越しの度にころころと保険を変えています。
相談する方はいつも同じ人と決めています。
現在では、見直し●舗とか、保険の●口とか相談する場が増えています。
ぜひ一度ご相談されて、「今、必要な」保険に加入することをお勧めします。
 
②家・車のローン
一概には言えませんが、もし100万円単位で貯蓄があれば30万円、50万円でもいいので前払い返済を検討できます。
前払い返済をすることで月々のローン返済額を減らすことができます。
が、前払い返済は貯蓄に無理のないようにしてください。
何かの時に対応できる貯蓄は必要です。
車のローンについても、家のローンと同じことが言えます。
が、自家用車については「そもそも必要か」もよくよくご検討ください。
最近では、シェアカーも普及していますし、レンタカーもあります。
自家用車の使用頻度とレンタカー料金を測りにかけてみてください。これで数万円浮かせることができるかもしれません。
 
③携帯(スマホ)料金
言わずと知れているように格安スマホは世の中に溢れています。
なんとなく面倒だから、ラインの引継ぎとかめんどくさそうだし…。
などの理由で最初に契約したキャリアからの変更をためらっている方は多いと思います。(っていうか、何で携帯屋さんではいつもあんなに待たされるのでしょう。これも変更をためらう理由の1つでしょうか)
私は3年ほど前まではDに加入していましたが、思い切ってYに変えてみました。
すると、月額1万円も安くなるじゃないですか。びっくりです。
違約金とかも実質肩代わりしてくれて支出はありませんでした。
手間ひま、面倒さえ惜しまなければ節約効果は高いと思います。
 
④固定電話基本料
普通の固定電話であれば基本料は2,000円弱ではないでしょうか。
うちは固定電話使っていません。
その代わりに、上記でかなり浮いた分のスマホ代の一部で家庭用のものを契約しました。(私、嫁、家庭の3台持ちです)
子どもの加入としているので、学割が効いています。
出かけるときなどは子どもに持たせて迷子の防止にも使っています。
③と④を組み合わせれば十分な節約効果が期待できます。
もちろん、家庭用のスマホも必要ないという考え方もあると思います。
 
⑤新聞購読料
インターネットの普及に伴い、ニュースや番組一覧表はスマホで見れるようになりました。
「だから新聞を取るのは無駄」とは言いません。うちは朝刊のみ取ってます。
夕刊は見る時間があまりないので資源の無駄な気もして。
そもそも朝刊もその価値はいかがなものだろう、という思いもあります。
手元に朝刊がありますが、テレビ欄を除くと32面。そのうち広告にあたるのがおよそ17面分の量です。内容のある記事は半分以下なんですね。
それでも、自宅で朝刊を取るのはチラシやクーポン、チケットがほしいからです。
朝刊にはスーパー等のチラシやクーポンなどが入っていますからね。
この点を量りにかけて夕刊のカット、あるいは朝夕刊のカットをご検討いただければ良いと思います。
 
⑥光熱水費
単純な節約意識だけではどうしても波ができてしまうため、基本的な支出を抑えたいです。(もちろん、節約意識はどの項目についても重要です。)
光熱水費で基本支出が抑えられる可能性があるのは電気料金です。
各ご家庭にはブレーカーがあり、一定の容量を超えるとブレーカーはダウンします。
この容量を下げることで電力使用についての意識が高まり、基本料金を下げることができます。
ちなみに、うちは50Aを容量にしていますが、40Aにすれば基本料金は下がります。
注意しなければならないのは容量を下げることで基本料金は下がりますが、支払い総額が下がるとは限らないことです。
(うちの場合も40Aにすることで基本料金は下げられるのですが、総額が上がるのでそれはしていません。)
これは各ご家庭の電力使用状況によるため、東京電力等のHPで確認してみると良いと思います。簡単なシミュレーションもがきますので。
いずれにしてもこれらの固定費を抑えていくだけで塾の受講料を賄える可能性は高まるはずです。
 

 

 

イレギュラーな出費

もう1点、イレギュラーな出費について記しておきます。例えば、
①友人・同僚などとの食事会・飲み会
②家族での外食
③生活費一般
④冠婚葬祭などです。
こういう出費はなかなか想定しておくのが難しい面があります。
それでも出費を抑える努力はできます。考えてみましょう。
 
①友人・同僚などとの食事会・飲み会
気分転換や腹を割った話などをするためにこういった場はあると思います。
「絶対参加しない」と決めている方もいるでしょうし、それは個人的な問題ですので結構だと思います。
さて、参加される方は「2次会への参加」を慎重に考えた方がいいでしょう。
概して、2次会は大して有益な話もなく、酒に飲まれている状態が多いからです。
だから、お酒を飲む前に決めてしまうことです。
「●時を門限にする」「●円まで使う」というようなことを決め、家族と共有し、これを徹底すると良いでしょう。
 
②家族での外食
我慢ばかりしてられないですよね。
月に1、2回ぐらいできると生活にも張りができます。
また、家族で出かけるときには支出について算段はしやすいはずです。そういう意味では固定費として考えることもできるでしょう。
うちは「ミステリーショッピング」などをよく利用しています。
支出を抑えられると同時に、普段行かないようなお店に行くこともできます。
新鮮な気持ちがして楽しく食事ができます。
うちはこれで10,000円のところを5,000円で済ませたりしています。
 
③生活費一般
生活費一般はそれぞれのご家庭の事情や求めるライフスタイルによってかなりの差があるかと思います。
これだけは言えるのは「安売り品を買いだめしない」ということです。
安いものを見つけたとき、ついつい「安いからたくさん仕入れとこ」という気持ちになりませんか?
それ、はまってます。
例えば、ビール1ケースが安かったとしましょう。そして買ったとしましょう。
自宅にビールがたくさんあったらどうですか?
例えば、「残りが1本しかないから1本で我慢」していたのに「20本あったらさらにもう1本」となりませんか?
別にビールに限りません。「あると、あるから」使ってしまおうとします。
だから、安くても大量に仕入れることは控えた方が良いです。
焦らなくても、近くのスーパーで似たようなセールがまたあるではないですか。
 
④冠婚葬祭
めでたいことはめでたいですし、悲しいことは悲しいものです。
このときの出費はどうでしょう。
反論もあるかと思いますが、見栄を張らないことが重要です。インターネットで調べれば、立場に応じた相場が分かります。
そのラインを見て、ちょっと多めに出しておこうか、という部分には慎重になっていただきたいです。
上司だから、後輩だから、お世話になったから、色々な事情はあるかと思います。
でも、逆の思考にはあまりいきませんよね。
お世話になってないから、迷惑をこうむったから、という理由で相場より少なくしようと思いますか?
だから、いちいち迷ったりせず相場に任せることをお勧めします。
 

  

 

できる気がしませんか

他にも色々な方法で家計を抑えることができるはずです。

ここには書きませんでしたが、うちでやっていることはあと2点あります。
そして、これだけ検討してもやはり不足分は賄えないとなれば撤退した方がいいかもしれません。
多くのご家庭ではクリアできると思いますが、浮いた家計費で無駄な出費を増やさないことです。くれぐれも。参考になれば幸いです。
 
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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↓ 以下にたくさんの役立つブログがあります。私も参考にさせていただいています。 
 
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