開成卒業生が語る中学受験

目からうろこ。開成卒業生かめだんだから知っている。中学受験の注意点。

66.小石川中の傾向と対策

今回は小石川中の過去問傾向と対策について。
 
小石川中は適性検査Ⅰ~Ⅲが各200点、45分で出題されます。
加えて、学校からの報告書は200点分、800点満点の選考です。

適正検査Ⅰ

適正検査Ⅰでは、新聞のコラムや評論文などから1~2ページ前後の短い文章が2つ出題されます。
文章の内容を的確に捉えた上で、自分の考えを文章にまとめ、適切に表現する力をみることが目的です。
まずは、筆者が述べたい要点を読み取ることが最も重要です。
設問は、「文章の要点をまとめる問題」と、「自分の意見を述べる問題」です。
筆者が述べたい部分を各段落ごとに整理しながら、重要ポイントに線を引く、要点を箇条書きしながら読み進めることが必要でしょう。
1つの長文を読むことよりも様々な文章に触れて、その度に文章を要約する練習をすることが対策になるでしょう。
自分の意見を述べる問題については、与えられた条件の中で筆者の意見に対して、自分の意見を論理的にまとめられるかが重要です。
いわゆる国語の力はもちろん、「AならばB、BならばC、よってAならばC」といった論理的思考力が問われます。
自分の意見を考える際にその根拠を考えさせる訓練が必要です。
 

 

適性検査Ⅱ

適正検査Ⅱは、図形からの出題、資料からの出題パターンが続いています。
図形からの問題では、立体図形や展開図からの出題が多く対策は立てやすいと思います。
円や球に関する問題が出題される可能性は低く、対称性や規則性を関連させた問題が出題される可能性が高いでしょう。
図形が苦手なお子さんは「立方体とその展開図や対応する点」、「線対称な図形や点対称な図形の描き方」をまず抑えてください。
資料からの問題では、外国との比較からの計算問題、グラフ作成問題等が出題されています。
資料が多いので、それぞれの資料で読み取れることを素早く判断し、分析する力が必要です。
日本だけでなく、外国との比較・分析から自分の意見を述べることにもなるため、主要な国に対する基本的な知識とイメージを持っておくことも重要です。
過去問を繰り返し解くと傾向はハッキリしていますので、対策が立てやすいでしょう。また、計算問題に時間を取られてしまうと問題が解ききれなくなる可能性もあります。割合の出し方や、売上の出し方等、一見難しそうな数字が並びます。
が、これらは概数として捉えれば、
(例:113、389、514を100、400、500と捉えればそれぞれおよそ10%、40%、50%と分かります)それほど難しくはありません。
過去問を通して正確な数値と概数のどちらを選択するかを見極める力をつけてください。
また、グラフを作成する最低限の練習は積んでおく必要があるでしょう。
 

 

適性検査Ⅲ

適性検査Ⅲは例年大問2題構成になります。
内容としては、理科の各分野や算数の立体や規則性からの出題が頻出です。
適性検査Ⅲでは、分析力や思考力、判断力などを生かして、課題を総合的に解決する力をみることを目的としています。
理科の問題は例年決まった分野からの出題ではなく、生物分野・地学分野・化学分野・物理分野と幅広く出題されています。
一方で、ここ数年のキーワードは「水」にあるように感じられます。
問題の題材は日常生活からの内容です。
日頃から「なぜ?」というスタンスを持たせることが重要でしょう。
 
算数分野から出題される規則性については、条件を整理し分析する力を問われています。
実際に書き出すことで規則性を見つけることに慣れれば比較的スムーズに解くことができます。
過去問の似た問題や、問題集などを繰り返し解くことが重要になります。
 
報告書は満点近く取りたいです。
受検希望については、早めに担任の先生に伝えておいた方がよいでしょう。
残りの600点のうち、半分の300点が取れれば、800点中500点という見込みが立ちます。
また、適性検査については満点を狙うと絶対に時間が足りなくなります。
5~6割を取るというように割り切って考える必要があるでしょう。
過去問に取り組む際には、「どこを捨てるか」を考えながら解くと良いと思います。
 
次回は両国中について触れてみたいと思います。
 

 

 
 
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