17.塾業界の実態と選び方⑤
前回は個別指導の落とし穴について記しました。
今回は個別指導受講にあたり、皆さんができるだけ失敗のないようなお話ができればと思います。
ここまで疑心暗鬼に検討するか、という内容です。
まず、塾側の前提を整理します。
①新規の入塾生を開拓するより、通塾生の兄弟や友人を入塾させる方が楽。
②新規の個別指導受講者を開拓するより、通塾生にプラス個別指導とするほうが楽。
③個別指導をプラスさせるために、定期的な面談は多いに利用できる。
④週1回の個別指導でも通塾生が増えれば営業ノルマをクリアしやすい。
⑤入塾前に行う体験授業では「評判のいい講師」をぶつけると入塾の可能性が上がる。
…などが挙げられます。
さて、これらの塾側の思惑を踏まえ、個別指導を検討するにあたっては
①個別指導を勧める根拠を明確に示してもらう
(例:「星の動きは何回かのテストでも点数が平均点以下です。理解がどうしても浅いように見受けられます。2か月間個別指導を受けてほしい」とかは明確ですよね)
②逆は警戒するべき
(「夏休みは時間もあります。夏期講習では集団授業に加えて、苦手な算数を個別指導でプラスしませんか」
どうですか?①と比べ、ぼんやりしていませんか?
このパターンは夏期講習の終わりに継続受講を勧められる可能性大です)
③必ず体験授業を受ける
「本格的に個別指導を受講することになった際に担当する先生に教えてほしい」旨を伝える。
(これで評判のいい先生を体験→「良かった!」→違う先生が担当→がっかり…は避けられます)
④担当する先生の「経歴」を聞いておく
出身大学、通学大学名などは個人情報ですから聞き出すことは難しいです。
「大学の専攻は何か?」「中学受験の経験はあるか」「何年やっているか?」「担当した生徒の数」ぐらいは情報開示してもらう必要があるでしょう。
⑤他塾のセカンドオピニオンを得る
成績表を何枚か持参し、お勧めの受講パターンを聞いてみる。
聞くことで、また新たな迷いが生まれる可能性はあります。
一方で、営業的な受講の勧めかどうかを判断する一材料にはなるはずです。
ずいぶん長くなりました。すみません。
これらは個別指導を否定するものではなく、有効活用してもらうつもりで書いています。この点、ご了承ください。
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皆様、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。