49.倍数の性質 ~チコちゃん風~
今回は倍数の性質とその利用法について考えてみます。チコちゃん風です。
「算数の授業(塾)で【倍数の性質】を習うのはなぜ?」
「…テストで出るから?」
「ん~…」
「……」
『ボーっと生きてんじゃねーよ!』
怒られます。チコちゃんは知っています。
「【倍数の性質】を習うのは【検算の手間を省くため】~!」
下記の倍数には次のような性質があります。
①2の倍数:下1桁が2の倍数
②3の倍数:各位の数の和が3の倍数
③4の倍数:下2桁が4の倍数
④5の倍数:下1桁が0か5
⑤6の倍数:①かつ②
⑥8の倍数:下3桁が8の倍数
⑦9の倍数:各位の数の和が9の倍数
⑧11の倍数:交互の位の和の違いが0もしくは11の倍数
という具合です。
本格的な証明は中学校に入って文字を使った証明を習ってからですね。
このうち、①③⑥、②⑦にはそれぞれ共通点があります。
全体を覚えるのは比較的簡単です。
(7の倍数も気にかもしれませんが覚えるぐらいなら割った方が速い性質なので気にしないでください。)
話を戻します。これらの性質は目的ではありません。手段です。
そして、このことを分かっていない、単なる知識として教える講師は多いのです。
これらは計算ミスを激減させる手段となるのでとても重要な内容です。
具体例をお示します。
1016×27=? を求める際(正解は27432)に、
繰り上がりなどを間違えて27422としてしまったとしましょう。
検算するまでもなく間違いであることが分かります。どうしてでしょう?
1016は③より4の倍数です。27は⑦より9の倍数です。
すると、答えは4の倍数でもあり、9の倍数でもあるはずですね。
・下2桁:22→4の倍数でない
・各位の和:2+7+4+2+2=17→9の倍数でない
というわけで、27422は絶対に間違ってることが分かります。
これらの確認は初めのうちは、意識して計算を行うことが大切です。
そのうち、無意識にできるようになります。
正解が分かるわけではありませんが、不正解を確実に炙り出せます。
経験上、3の倍数、4の倍数が一番効力があります(8の倍数はやっていられない)。
というわけで倍数の性質は検算を省力化するためにご使用ください。
(応用すれば約分にも使えます。)
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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